たまり の心の日記から 番外編 霞々と たまり が当時を振り返る

18年ぶり・23年ぶりの「今、改めて言えること」

「たまり の心の日記から」を沢山の人に読んでいただきたくて、初めてWeb掲載した2003年から18年ぶりに再掲載しました。実際に霞々セッションを開始した頃からは早くも23年が過ぎています。

23年経ってもなお、うつ病をはじめ心身のバランスが取れず病院へ通う人の数は減らず、むしろ増えているようにも見えます。

そして、たまり の時のように抗うつ剤などの副作用に苦しんだり、不調を招いた原因にどう向き合い解決すれば良いのか、セーブしていた仕事をどんなタイミングやペースで戻せば良いのか…と、一人でいくつもの不安を抱える状況も依然として変わらないようです。

今回は、改めて霞々と たまり が23年前を振り返り、18年前に作成した「たまり の心の日記から」を手元に、今だから言えること、霞々はどんな想いで たまり を陸に上げる戦略を立てたのか、そんな裏話をご紹介します。

二人で23年前を振り返る

「しゃべりたかった」というより「泣きたかった」人

霞々:とにかく たまり ちゃんは泣いてましたね。セッションの規約時間をオーバーして泣き続けてて、帰れとも言えなくて困りました。平均4時間位いたんじゃないかしら。

たまり:いきなり泣き虫カミングアウト!そして霞々、4時間は少し大げさでは…?

霞々:いえいえ。だから他の人の予約を たまり ちゃんの後に入れないようにして。昼過ぎの予約で、終わって急いで買い物に行ったけど、お目当ての物はない状況でした(笑)。

たまり:本当ですか?私の記憶では「スッキリした気持ちで帰宅して、夜は母に電話でセッションの報告をして、日記書いて、お風呂入って、寝た」(笑)。でも、それまでは仕方なくシャワーだけ浴びていたのが、自分の身体を労われるようになりました。

霞々:そして一方の霞々…たまり ちゃんが来た日は、つぶれる霞々。翌日もつぶれる霞々。今だったら絶対やらない。つくづく若かったと思うわ。

たまり:すみません…!

霞々:たまり ちゃんは「しゃべりたかった」というより「泣きたかった」人。

たまり:そんなに?でも…休職して1年以上も経つと自分の体調管理が思考の中心になっていて、本題であるべき離婚のことを考えない状態になっていたので、セッションで久しぶりに自分の傷口を見たような気分だったのかもしれません。

霞々:ずっと傷口を見ないまま生活していると、自分の中の話題が変わってしまいます。体のこと、一日をどう過ごすか。そして一人暮らしで夜更かししても誰も怒らない、その日暮らしへ。

たまり:はい、それがセッションで久々に傷口を。傷を負った当時は仕事も超多忙、それに登場人物(私と夫とその相手)が全員同じ職場にいたので、会社の先輩にも相談できず。自分の親にも心配かけたくなくて。泣きたい気持ちを我慢しながら、孤独感でいっぱいだったと思います。

霞々:孤独感は大きかったでしょうね。

たまり:はい、それに対しセッションでは霞々が『一緒に』いる、傷口を『一緒に』見てくれる、という安心感があったと思います。

うつ病患者でいたかった

霞々:前半戦はとにかくよく泣いていたし、「うつ病患者でいたい」たまり ちゃんでしたね。

たまり:そんな自覚は全くなかったです…。

霞々:とにかく「病人でいたい」感がしばらくの間はすごく強かったの。順調に回復していることを否定したがっていましたね。「病人=安泰」と思ってしまうのでしょうね。

たまり:確かに、病人でなくなると、自分で考えて判断して責任を負うようになる。それが怖くて「順調に回復」に抵抗したくなる。

霞々:元気になった自分に自信が持てないから、うつ病患者として居座っていたい。「うつ病慣れ」してしまうのでしょう。

たまり:そういえばひとつ思い出しました。セッションで、霞々の言っている意味がよくわからない時期がしばらくあったんですが、「わからなくても聞いててくれればいいよ」と言われてました。

霞々:それは、良くなる道を聞きたくなかったから。

たまり:ええっっ!

霞々:「たまり」=「具合が悪いことに同情してほしい人」だったのでしょう。

たまり:なるほど…23年も経ってようやくわかりました。でも、自分がどうしたいかと聞かれれば最初から「引っ越しして離婚して復職したい」と言ってたはず。

霞々:表面的な たまり ちゃんは、ポジティブ。なんだけど、ネガティブな たまり ちゃんがいて、「具合が悪いアピール」をずっとしていたかった。

逆転の瞬間

たまり:そんな重病人の主張ばかりしていた たまり を、霞々は諦めようとはしなかったんですか?

霞々:霞々は、ポリシーとしては病気でいたい人にはそのままでいさせてあげます。沼にもぐっていたい人と綱引きをし続けていると負けちゃうので。

たまり:ですよね。なのにどうして続けたんですか?

霞々:最初、1パーセントだけ、期待と希望が顔を出していました。それが徐々に増えてきて、 たまり ちゃん自身、価値観が逆転した時がありました。その たまり ちゃんのサインを見逃しませんでした。

たまり:あぁ!それ、ひとつ覚えているのが、友人の結婚式に行った時のことです。二次会のお手伝いで、幹事さん達の楽しそうな姿を見て「私も盛り上げる側の人になりたい、笑顔を届ける側の人になりたい!」とすごく思ったんです。元気な明るい人達に対する憧れが生まれて、そちらへ意識が向いた気がしました。

三位一体プロジェクト

たまり:ところで、母を迎え入れて一緒に動こう、という構想は最初からあったんですか?

霞々:ありましたよ。きっと たまり ちゃんのお母さんは力になってくれると思っていました。

たまり:へぇ…!

霞々:ふたを開けてみたら、お母さんが一番元気でしたね!娘に何もしてやれない…と最初は悲しんでいらっしゃいましたが、都度ミッションが伝えられ、それを実現するたびに一番ワクワクしてはしゃいでいたのがお母さんだったんじゃないでしょうか。ものすごく嬉しそうに報告をして下さいました。娘の たまり ちゃんを自慢したくて仕方なかったようでした。

たまり:それまでは、自慢どころか「夫の浮気でうつ病が慢性化し会社に行けなくなった娘」という状況が長引いていましたから…。霞々には思いっきり自慢しても受け止めてもらえると思ったのかもしれません。母の心をサポートしてもらえたことが基盤となり、私の動きにも迷いが生じなかったと思います。

霞々: たまり ちゃんが沼のカッパでいるうちはダメだと思ったけど、お母さんと一緒に駆け抜けるビジョンは確信がありましたね。直感でした。

アロマセラピー効果

たまり:精油を使おうというのも最初から決めていたんですか?

霞々:そうね。もともと霞々は、うつ状態の人に対して精油を使用していたので。でも、 たまり ちゃんは特に、香りの感受性がある、興味があると感じたので効果的だと思っていました。

たまり:アロマセラピーの世界を初めて教えてくれたのが霞々、というのはものすごく恵まれていたんだ、とつくづく思います。マッサージオイルは寝る前にお肌に塗るだけでしたが、霞々ブレンドの素敵な香りに包まれて幸せな気分になり、肌も豊かにうるおって。でも何よりお薬としての効果があることに驚きました。

夫との攻防戦

たまり:霞々のセッションの効果、精油の効果を日々実感するようになってきたところで、いよいよ本題となる離婚手続きへ。ここで、霞々が夫と会ってくれることになるとは思ってもみなかったし、23年経った今でもすごいと思います。

霞々:霞々も。たまり ちゃんとご主人との間に入りましょう、なんて自分で言いながら、理性ではヤバいと思っていました。無謀な提案をしてしまったなと。ひとつ間違えると逆恨みにもつながります。

たまり:当事者としては、霞々がヤバいと思っていたなんて微塵も感じませんでした。逆恨みされるかもしれないという発想もなくて、ただ霞々が頼りだっただけなのですが、実際はそんなリスクを背負って下さってたんですね。

霞々:ご主人とは会話にならなくて、やむを得ず霞々から言葉をかぶせてかぶせて、ようやく終わった、という状況でした。

たまり:でも、その後の展開がびっくりするほど障害物もなくスムーズでした。引っ越しも、離婚手続きも、復職も。あの攻防戦が大きなきっかけになったと思います。

桜の咲く頃

たまり:初回セッションの時、霞々は私に「桜の咲く頃には良くなっているんじゃないかしら」と言ったんですよね。あれはなんだったんですか?

霞々:ふわっと見えたのよ、たまり ちゃんの背景に満開の桜が。

たまり:へぇ…!私は本当にそうならすごいと思っていました。信じられないけど、信じたい。

霞々:ふわっと見えても、理性的霞々は「ほんとかな?」と思うのよ。霞々も「信じられないけど、信じたい」。それは同じ。最終的に現実になってから霞々も「わぁ、当たった!」とびっくりするんですよ。

たまり:あの言葉はまさにひとすじの希望、そしてとても華やいだイメージでした。霞々に期待していい、自分に期待していいんだ…!って。このフレーズを聞いたのは秋でしたが、心の中では春風がすがすがしく通り抜けるようでした。

おわり

たまり のあとがき

離婚問題が勃発した29歳の頃の、失意のどん底にいた時期のことを、普段の生活の中で思い出す機会は今やほとんどありません。ただ、25年以上経って既に記憶が薄らいだ部分があっても、どこか奥のほうに傷跡が残っているように思います。

でも、霞々セッションを開始してからのことは、どちらかというと「忘れたくない」。そして、今回のコメンタリーのように「あれはいったい…?」「どんな気持ちで…?」と霞々に聞きたいことがいまだに沢山あるんだと改めて知りました。

溺れていた人を助け出して、日常を取り戻せるようにするなんて、並大抵のことではないうえ、その舞台裏を聞き出すこともなかなかないと思います。霞々ならではのインスピレーションや、大変でありながらもどこかユーモラスな展開へと運んでいくセンスはやっぱりさすがだなと感じました。

たまり

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