たまり の心の日記から 第13話 三位一体

【当時の状況】

胃が悪く脱力感があって「病気がぶり返したか」と不安に思っていた暗い週でした。

霞々に深刻に話したら
「まぁ何てことかしら!?それはきっと暴飲暴食のせいよ。本当に困ったお嬢様ねぇ」
と目をまん丸にして呆れられました。

思えば、胃が弱ってるのにフルコースをペロリと食べてしまった日があったのでした。
今回の一件で食事日記をつけるように言われました。
何時に何を食べたかをとりあえず一週間分。

最近楽しい夢をよく見るし、早く起きられて、薬を減らしても疲れなくなりました。

霞々からは節分を派手にやるように言われました。
大きな声で厄を払い、福をたくさん呼び込まなきゃね、と、季節行事を大切にする霞々。

アロマテラピーのお陰か、信じられないほど元気になっていて、友達が家に来てくれても楽しい時間が過ごせました。
本当に完治しているような気になってくる。
友人の引っ越しを手伝い、後輩の家に泊まり、まるで昔に戻ったようです。

霞々からは引っ越し先を見つけること、弁護士に依る相談会に行くこと、今の部屋を整理すること等、行く度にポンポンとテンポ良く提案されて、それが不思議なくらい実行できる自分がいました。
行動して霞々に報告して次のアドバイス。

部屋を探しに行く時の服装や弁護士に会いに行く時の話し方、それぞれのシチュエーションに合った香水を創ってもらって、帰ったらオイルマッサージ。
五感すべてに霞々の魔法がかかったような日々の中で、わずか2ヶ月足らずの間に、引っ越しをし、調停を経て離婚、そして復職と再スタートの準備が整ったのでした。

【当時を振り返って】

2月に入った頃から、それまでほぼ毎日丁寧に書いていた日記があまりの忙しさに途絶えがちになっていました。
そして、複数の仕事を同時進行させていた健康な会社員時代のように、自分のやるべきことを次々とこなしていました。

霞々のアドバイス通りに実行し、それを報告する。
そのパターンの連続でしたが、不思議なくらいにスムーズにものごとが流れて、一番良い波を選んで乗った時のロングライディングのように、すごく心地良い、無理のない力に後押しされている感覚を楽しんでいました。

一人暮らしのマンション探し、弁護士相談、離婚調停申し立て、と初めての経験ばかりでありながら、行く先々で良い人ばかりと出会い、自分の条件・都合に合った方向にどんどん進んで行きました。

めざす方向まっしぐらの日々に、もはや睡眠薬は不要となり、精神安定剤ナシを試みる日も出てきました。

疲れた夜は自分でオイルマッサージをして復活するようになり、吹き出物も跡が残ることなくきれいに消えていき、旅先や友人宅に泊まった晩に素顔に戻っても平気になりました。
自然界の良い香りに包まれた生活から生み出される女性としての美・安心感を楽しみながら味わっていました。

引き続き心療内科には行き、
「調子が良かったのでお薬をこのくらいしか飲まなかったけど平気でした」
と報告すれば、
「じゃぁ今日の処方から減らしましょう」
とお医者様も私の申告通りに調整してくれ、霞々の言っていたように自分で加減してみることに対し病院で怒られることはありませんでした。
お薬は念の為に持ち歩き、辛い時は「効きますように」と、上手に利用していけばいいスタンスが身に着いて来ました。

この頃は、レモンやクラリセージなどのフレッシュな躍動感に満ち溢れた香り、また、オレンジ系の誰にでも好かれる明るい印象の香水などを霞々は創ってくれました。
この香りに包まれると、不動産屋、弁護士、調停委員や裁判官との大きなやりとりもすんなりこなせ、復職する会社の人事部へも気後れせずに、どんどん前向きに他人と会える自分がいました。

結局、離婚調停も3月半ばの1回で終了し、数日後には会社の人事部長と会って旧姓での復職宣言を遂げ、特に役職をはずされることも減給もなく、4月1日に恵まれた復帰を果たすことができました。

2年前の体調不良に始まり、休職、うつ病診断等を経て霞々に巡り合い、たった6ヶ月の霞々とのセッションの果てに肌も気持ちも表情も新しく生まれ変わった私がいました。

【たまり の母の想い】

この頃は毎回、娘を守るための手段を具体的にアドバイスして頂きました。

もう既に当人同士の話し合いの域を超えて、両家が介入すべき時期という霞々の言葉に、勇気を出して婿のご両親様宛に手紙を出しました。

優柔不断な婿の態度には取り合わずに、事実関係のみで道を切り開いて行くという考え方には、まだ娘の婿という手前もあり、当初戸惑いのようなものもありました。

でも、後日になり、本当にそれで良かったのだと思えることが連続して起きました。
今となっては霞々の言葉のお陰であれだけの手紙を書くことができたのだと、改めて彼女の力に驚きました。

離婚手続きという我が家で初めての経験でしたが、本の紹介から弁護士への相談内容、婿の両親との親同士の話し合いの進め方まで、こちらが主体的に動けるようにアドバイスを下さり、全ての事柄が不思議なほど順調に決まって行きました。

娘はひとつクリアする度に笑顔と自信を取り戻したようでした。
そして娘と一緒に難問を解決していく充足感は、娘が大人になってからは味わったことのない喜びでもありました。

娘を通して私自身も励まされ、娘が新しい価値観を持ち、自信に溢れている姿を見るにつけ、マッサージや精油、香水など私が理解しかねた世界の効果を実感いたしました。

娘が良くなって来ているとは思っておりましたが、正直言ってこれほどまでとは思いませんでした。
霞々からアドバイスを受けたことに娘と二人で駆けずり回っていたら、本当に霞々に言われていた通りに、桜の季節までには全てが解決し、娘は普通の人として職場復帰を果たしました。

わずか何回という霞々とのお電話で、一度もお会いしていないにも関わらず、心から信頼するように自然となっていきました。
その間、一度も押しつげがましい口調や威圧的な雰囲気を受けたことはありませんでした。

今となっては、あの時霞々と巡り会わなければ今頃どうなっていたことかと、娘とよく話します。
この大変な時期を霞々の力をお借りして親子で乗り切れたことが私の誇りであり、
「基本は家族なんですよ」
といつも励まされていた日々を忘れずに大切にしております。

【霞々の想い】

『自信を与えてあげること』って何て素敵なミラクルを呼ぶのでしょう!と、霞々はこのプレゼントをクライアントさんにする時がとても好きです。

しおれかけているお花に栄養剤入りのお水をあげた後の、あの輝くように再生する感じです。
同じ場所の同じ鉢植えのお花が、水分を吸い上げて、茎がピンと伸びて、下を向いていたつぼみがみるみるうちにパァーッと花開き出す魔法。
私は自然界からそんな魔法のひとときをたくさん見させてもらいました。

眠れないまま朝を迎えた日の朝露の緑、西日に照らされて燃え立つ北向きの下草。
光の当て方や場面によって沈んだり輝いたり、同じ庭でも表情が違って見えます。

そしてきっと誰もが同じ素質を持って生きているのだろうと思います。
私はあの素敵なミラクルの感動を味わいたくて、訪れる方々に溢れるほどの自信をプレゼントする、霞々流のアプローチをしているのだと思います。

栄養剤に行き着くまでには、絡まった根をほぐしたり、邪魔な枝を剪定したり、黄色くなった葉を落としたりと、いくつかやることはあります。

たまり ちゃんの場合は、ご主人の気持ちを完全に理解しなければ先へ進めないという概念が、彼女を途方も無い闇の世界の住人にしてしまったようでしたし、うつ病という診断名が、いつの間にか闇の世界のネームプレートに刷り込まれてしまったようでした。

でも、本物の自然の香りを手に取り、優しく触れていく内に肌が輝くようになり、花々の香りで女性として満たされていくことが、どれだけ強力に彼女を光の世界に導いてくれたことでしょう。

別世界のアプローチのようでありながら、 たまり ちゃんを含め多くの女性が芯からきれいになっていきます。
太古の昔から悠久の時を経て受け継がれた香りの英知。
その恩恵が花開いた結果になりました。

たまり ちゃんの心の太い幹が、少しづつでも確実に水分を吸い上げているのを実感した後は、事務的な残務作業をいかに果敢に攻めて行くかのアドバイスのみでした。

つぼみが開き始めれば蝶やハチが寄って来るのが自然です。
笑顔の素敵な たまり ちゃんでいれば、きっと彼女のまわりに必要な人が集まり、親切な手が差し伸べられて、全てが短期間に上手く行くと信じていました。

お母様ご自身もまるで娘時代に戻ったかのように活き活きとされていたのが印象的で、次々に娘と初めての経験にチャレンジしては、健闘を讃え合うというパワフルな日々を楽しまれていたようでした。

霞々は物語の主人公が『追い風』の中にいるのか『向かい風』なのかを、いつも注意深く見守っています。
たまり ちゃんは当然のごとく心地よい『追い風』を受けて、人生の再スタートの準備を、面白いくらいにスムーズに、何十倍速で駆け抜けて行ったようでした。

初めていらっしゃった頃に、たまり ちゃんの背景にぱーっと浮かんだ満開の桜。
たった6ヶ月という、理性的に彼女の症状に照らし合わせては考え難い短期間ですが、霞々の心の中は
「やはりそうなったのね、自然の法則ってすごいなぁー」
という感謝の気持ちでいっぱいでした。

次回予告

Epilogue(エピローグ)
書き終えた たまり が是非伝えたいこと。
それは既成概念や常識に捉われない感受性と心の持ち方のお勧めです。
たまり が全編を振り返っての最終章をお届けします。

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