たまり の心の日記から 第5話 霞々からの電話

【当時の状況】

1年7ヶ月ぶりの霞々の声でした。
あ、友達から霞々のカウンセリングみたいなのを紹介してもらってたんだ。でも、なんで霞々から電話をくれるの?と思った瞬間、

「たまり ちゃん、どうしているの?Kさん(霞々との共通の友人)が心配していたよ。」

と近況を尋ねられました。霞々とは、バンドの練習でドラムの指導を受ける以外に1対1で話したことがなかったので、最初は緊張していましたが、霞々のほんわかした、でもどこか艶のある声とのやりとりに、少しずつ気持ちがほどけて自分の状態をしゃべり始めていました。

霞々のやわらかな声でさりげなく、でも、確信があって言ったと思える一言に、私は何か温かいものに大きく包まれたような安心感を覚えました。
決して雷に打たれたような印象的な言葉の連発ではありませんでした。

それまで、自分の悲劇を聞いてもらった人はみんな、深くうなずいて共感するというよりも配偶者の浮気やうつ病の経験がなく、私を心配をしつつも想像の世界で受け答えをする以外なく、私はとらえきれない対象となっていました。

しかし、霞々とのこの1時間半に及ぶ会話の中での私は「うつ病にかかってしまった弱い人間」でも、「浮気をされた情けない女」でもなく、何を根拠にかは知らないけど、この人は私自身を認めてくれている、そして、私のこの痛みをわかってくれている…そんな喜びをじわじわと感じた、不思議ながらも心地よい時間でした。

その電話での会話の中で、「一度は霞々のところへ行ってみよう」と思い、その場で個人コンサルティングの日時の予約をして、早速その翌週に行くことになったのでした。

【当時を振り返って】

覚えのあるやわらかいしゃべり方で、

「少し前にも一度電話したんだけど、その時はタイミングが違ってたみたい、留守番電話だったの。でも、またちょうどいいタイミングが来ると思って、多分それが今日なのね」

と、まず言われ、「タイミング?そういう考え方ってあるの?」としょっぱなから霞々の話す世界に不思議を感じた記憶があります。
でも、不思議なんだけど、どこか納得する。もっと話を聞いてみたくなる。全くその気がなかった私が霞々のところに行ってみようと思ったきっかけの電話となりました。

にもかかわらず、特にインパクトの強い言葉のやりとりが展開されていたわけではありませんでした。どこか安心する。信頼できる。自分をわかってもらえる?ひょっとして元気になれる?…そんな感覚的なものでした。

霞々は、勧誘のお電話はしない主義なので、この時も、私との共通の友人から私の不調を相談されてはいたようですが、「音楽仲間の たまり ちゃん」に対する「お見舞い」というスタンスで電話をかけてくれたそうです。

霞々は、スケジュール管理をマネージャーさんに一任しているので、ご自身で仮予約を受け付けることも通常はほとんどないのですが、もともとクライアントさんであった友人の想いと、それこそタイミングが大事だったのでしょうか、その場で段取りをつけてくれました。

初回料金3万円(*注釈)でどうなるかはわからなくても、一度は行ってみよう、続けるかどうかはそれから決めればいい。
期待をしていいのかもしれない、でも、そうでなかった時のことも念頭に置きながら、その日が来るのを待ちました。

*注釈:現在は料金改定しています。

【霞々の想い】

クライアントのKさんから「たまり がずっと心の病気で休職をしていて、復帰のメドが立たない状態なんです。
どうしてあげたら良いのでしょうか」と相談されても、カッコよくドラムを叩いている姿しか記憶に無くて、とりあえずお見舞いの電話をと思っていました。

確かKさんからはご主人の浮気が原因で…という程度にしか聞かされていなかったので、一体どうしたの…?から始まる会話をしていたのだと思います。
人によっては、あまり親しくない知り合いから聞かれたくない事情でしょうし、電話がつながるもつながらないも、 たまり ちゃんと良い雰囲気で話せるかどうかも、すべてタイミングを信頼していたので、つながった時はごく普通におしゃべりをしていた気がします。

複雑な事情を聞きながら症状と照らし合わせれば、とても自然な流れの仕組みのように感じました。
ただ、本人がどう理解して心にファイルすれば良いのか、何を優先して取り組めば気がラクになって状況が良くなるのかが、混乱し切っていて収拾が付かない状態なのだなぁとも思っていました。

溺れて沈みかけている たまり ちゃんに、今自分に起きているドラマの仕組みを知ること、お薬が気付かせてくれる訳では無いこと、原因を追求して溺死するよりまずは陸(おか)へ上がらなくちゃね…そんな言葉をかけた気がします。

料金を伝えても、会って話を聞きたいという明確な意思があったので、その場で一刻も早くとお引き受けした記憶があります。 

次回予告

第6話 「第1回コンサルティング」 Part 1
霞々との再会、そして初めてのコンサルティング。
今までに体験したことのない不思議な霞々の世界に触れた たまり は…。
感動の第1回コンサルティングの全容。

コメント